食卓に着くとそれぞれの携帯電話をテーブルの上に置いた。そして、食事中は誰も声を出さない。黙々と食事をしている。ほとんど会話はない。
中学生の長女は、しきりに携帯電話のメールを確認している。食事中も頻繁にメールが届き、右手にはしを持ったまま、左手で携帯電話のメールに返事を書いている。
彼女のメールの内容はどれも短く、「うんうん」とか「わかるわかる」などの一言二言の短い文章のやりとりである。
また、高校生の長男に携帯電話に電話がかかってきた。
「もしもし?」
「どうした、携帯電話に電話するなんて。よっぽどなにかあった?」
「わっかた。その件なら食事中なので、メールしておいてくれる?あとでメールするよ。」
といって、すぐに切ってしまった。そして、
「メールしろよな。電話なんて、普段かったるくて。」
といって、食事をつづけた。
すぐにメールが届く音がする。携帯電話のちらっと画面をみて誰からきたのかだけ確認してそのままにした。
食事のテーブルに携帯電話をおいている家庭が実に多いはの確かである。親も、仕事の電話がいつあるかもしれないからといって携帯電話をいつも持っている人も多い。
このように、食事中も片手で携帯電話でメールしている子供になにも親が注意しないのは、私はおかしいと思う。親も食事中に電話が来たら食事を中断して話し込んだりしている。それでは、親として注意できない。
長女がメールをみている途中で、何か悩んでいるようなかんじだ。そして、メールを打ち始めた。送信が終わったら、兄に向かってしゃべりだした。
「今、メール送ったのでみて。友達が、メールの絵文字でわからないことがあるみたいなの。」
といいおわると、兄の携帯にメールが届いた。
兄は、その問いかけにはなにも返事をしないで、自分の携帯を取り上げ、メールを確認した。そして、
「それなら知っているので、あとでメールするよ。それでいい?」
「わかった、でも急いでいるみたいだから、食事が終わったらすぐにメールしてよ。」
そういうと、また家族は無言に食事を続けた。
そう、食卓での家族で会話が携帯電話中心になってる。淋しい限りである。
食事中の携帯電話は、親としてガーンと一発注意するのが当たり前だと思う。子供の携帯電話の料金は、親が払っているのである。言うことが聞けないようであれば、携帯電話を取り上げるなり停止すればよいのである。それをやるには、親がまず手本とならなければいけない。
ここでよく言われている問題が、親が携帯電話のことがよくわかっていないということである。ちょっとわからないことがあると子供に聞いてしまう。そうなると、携帯電話のことでは、子供に頭が上がらなくなってしまうようだ。
そして、ほかに会話がないとなると、もうどうしようもない。
子供は、ちょっと使い方になれているだけで、実際のところはほとんどわかっていない。わからなくても、聞ける友達も多いのでなんとかなっているだけである。
ここでは、携帯電話の基本的な話もするつもりである。